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注目の新進トランペッター。
音の隅々まで心が通った、歌心あふれる演奏が魅力です。

 中野マサヒロ
  Official HP



リズムトレーニング


なんたってCMPはラテンバンドだからリズムが命!
でも、なかなか納得の行くノリが生まれない。

そんな悩みを抱えつつ、CMP社外取締役の 田鹿雅裕氏 に
クリニック
をお願いしたところ、目からウロコがドサドサと落ちるようなアドバイス
をうけ、グルーブが一変してしまいました。

な・なんと!
私達が安定していると思っていたリズムは、実は重いだけだった!


これじゃぁ、ゴキゲンなノリは生まれません。
生き生きとしたリズムが命なのは、ラテンに限った話じゃなくて、
ベイシーでもエリントンでも、なんでも一緒。

そして、それはリズム隊のお仕事じゃなくて、バンド全員のお仕事。

バンドメンバー全員のリズム感を養うためのトレーニングを惜しみなく大公開だっ!


これをやれば、あなたもノリノリのグルーブキングになれる?

お品書き
瞬間を捉える 体に二つのリズムを流す とりあえず歩け! 基本からやってみよう
シンコペーション 3連の練習

1.瞬間を捉える
 
 ラテンは突っ込みぎみで、ジャズはモタリ気味でビートを取るのが正しい・・・と考えている人は多いと思うが、
 その考えは、ことリズムに関しては危険な間違い。

 ビートは常にオントップ。
 すなわち、ビートの出る瞬間を感じていないと、躍動感のある演奏はできない。

 ビートのオントップを捉えるためには、次のような練習が必要。

 電子メトロノームの「ピッ」というクリック音は、分解すれば Piiiiiiiiz と鳴っている。

 このPの音を捉える練習が大事。

 メトロノームと一緒に何かを叩くと、Pの音を捉えるていればメトロノームの音は消える。
 これがずれてくると、メトロノームの音が聞こえてくる。

 いろんなテンポでPを捉え続ける練習をすること。

 バンドのメンバーが、Pで取る人、前の方のiで取る人、後ろの方のiで取る人、zで取る人
 とバラバラでは、バンド全体でタイトなリズムになるわけがない。

 レイドバック(モタリ気味)して演奏するのは、あくまでリズムをオントップで感じた上での
 話しであって、リズム感自体が遅いのは、単なるイモです。

 メトロノームを消す練習をしよう。

 (CMPの演奏に混じって、実際に田鹿さんが示したビートのトップは、予想以上に早かった。
   演奏中に足でカウントを取るが、今まで足を踏んでいたところがトップだったのが、足を踏み
  降ろす瞬間がトップ・・・・という感じだった。驚愕!)




2.二つのリズムを体に流す

 CMPのやってる曲には、

 

 とか



 といった、8分、16分、3連、乱れ撃ちのフレーズが、普通に出てくる。
 さらには変拍子まで混じる。

 こんな曲を「はいここは8分、はい16分、はい3連」とその場で数えて吹こうというのは、どだい無理な話し。
 そーゆーことをやろうとしてるから、無理矢理演奏してる感じになって、譜面はあってるけど楽しくない音楽になっちゃう。

 こうゆう曲でグルーブを出すには、体の中に、常に4ビート系と3連系の両方のリズムが流れていなければ、出来るわけが
 ない。

 これはラテンだけじゃなくて、ベイシーの曲でも、ミディアムで8分をイーブンに吹くところがあったりする。
 その時に、イーブンに切り替えるんじゃなく、常に体の中にシャッフルの3連と、イーブンの両方が流れているから、
 自然に演奏できる。
 
 ラテンの人とか黒人って、4っつで演奏していても、常に3連が体にながれているから、へんなナマリというか、
 うねりが出てきてカッコいいビートになる。

 だから、常に3連を感じながら4っつで演奏するとか、その逆とか、両方できなきゃだめだよ。




3.とりあえず歩け!(しかもカッコよく!)

 体の中に2つのリズムを流すための練習としては、まず歩くこと。


 ちゃんとリズムを感じて歩く。
 たとえば足が4ビートだったら手で3連を叩きながら歩くとか、さらに逆の手で8分を入れるとか、そんな練習は
 どこでもできる。
 耳にクリックを突っ込んで、こんなことをやってれば、3日で体に馴染むよ。
 みんな本業を持ってる人だろうから、楽器を持ってない時間も活用して練習しなきゃ、上達しないよ。

 
 特に若いうちに体に染み込ませたリズム感は、一生の財産になる。
 良いプレイヤーになりたければ、やりなさい。



4.基本からやってみよう

【正確なタイム感を養うために】

 リズムを読むときに、そのリズムを歌ってみることはとても重要。
 歌えないものは演奏できないから、タンツクンタンタ〜 というように歌えなければだめ。

 それとあわせて、自分のタイム感、ビート感をきちんと持つためには、リズムを歌わないで叩く練習も大事。
 口で ワン・ツー・スリー・フォー といいながら複数のリズムを叩く練習をする。


 次の譜面で、下の音符を ワン・ツー・スリー・フォー と口で歌いながら、上の音符を叩く。
 6連まで行ったら、そこから16分、3連、8分〜と逆に戻ってくる。

 メトロノームに合わせてやると、自分の1拍のゆれがわかる。
 ただしメトロノームに頼る癖をつけちゃまずから、メトロノームなしの練習も合わせて行うこと。
 
 全体を通じて気持ちの良いグルーブを感じられるまでやる。





【滑らないために】

裏のフレーズが続いたり、シンコペーションがあると、休符が詰まってしまい、演奏が走る。

それは、休符がきちんと歌えていないから。
特にOnの休符が続くと詰まってしまうのは、Onの位置の把握があいまいだからです。

正確にOnの位置を把握するために以下の練習をしましょう。


下の三連符のようにメトロノームのクリックを鳴らして、上の音符を演奏する。
演奏するのはシングルトーンでも、スケールでも、メロディでも、アドリブでも、お好きなもので。

メトロノームを三連の3っつめに置いて演奏するので、Onの位置が正確なら、メトロノームはシンバル
レガートのようにスイングして聞こえる。

特に全休符の時にクリック音がひっくり返らず、ビートを刻み続る感じが得られることが大事。

速いテンポだとイーブンに近くなるので、テンポ 40とか、ゆ〜〜っくりでやると、すごく難しいよ。

これができればタイム感だけでなく、スイング感も格段に向上する。


三連が出来るようになったら、クリックを16分の4っつ目に置くなど、バリエーションを作ってもいいね。








5.シンコペーション

 シンコペーションのフレーズを演奏する時に、ンタッタ〜ッタッタ〜タ、というように、
 口で(または頭の中で)歌って演奏するのは、普通にみんながやっていることだが、これだと
 小節の頭や、何拍目を演奏しているかを見失いやすい。

 フレーズを歌う自分と、ワン・ツー・スリー・フォー、と常にオンを捉えている自分の両方が
 いないと客観的に正しいリズムが演奏できなくなるし、他の楽器が違うリズムパターンを演奏
 している場合に、噛み合わせがわからなくなってしまう。

 「ベースがオンで演奏してるから」とか、「シンバル・レガートを意識すれば」と思っている
 としたら、ベースやドラムが違うパターンのオカズを入れたら、一辺で見失ってしまうはず。

 だから、他の楽器に頼らずに、常に自分の中に小節や拍の感覚が、正確に流れていなければ、良い
 演奏はできない。

 下の譜面のシンコペーションパターンを、ワン・ツー・スリー・フォー、とカウントを声に出して
 叩く練習をしよう。
 
 下2段は、両手別々と口のカウントで、3っつのパターンを一緒に演奏するから難しいよ。

 メトロノームを使って、ゆっくりから、確実にやること。
 できるようになったら、メトロノーム無しでもやってみること。

 シンコペーションで大事なのは、休符のリズム、休符のビートを感じること。
 ンカッ! という時は「カ」にアクセントが来るが、その前の「ン」に沈み込むビートがある。
 それを意識しないと正しくシンコペーションを演奏したことにならない。

 休符は、「音楽の中で、たまたま音を出してないところ」であって「お休み」じゃない。
 休符も唄え!





 6.3連

 2拍3連を、なんとな〜く演奏していないか?
 2拍3連と、1拍3連の表裏の関係を理解して、2拍3連を演奏する時に、3連の裏を感じることができる?

 2と3の関係をちゃんと体に染み込ませておくように。

 ティンバレスがよくやる、訛った6連譜みたいなフィルインは、3連の裏から入るフレーズ。
 ちゃんと、3連の裏もかんじられるように。






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