お品書き |
瞬間を捉える |
体に二つのリズムを流す |
とりあえず歩け! |
基本からやってみよう |
シンコペーション |
3連の練習
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1.瞬間を捉える
ラテンは突っ込みぎみで、ジャズはモタリ気味でビートを取るのが正しい・・・と考えている人は多いと思うが、
その考えは、ことリズムに関しては危険な間違い。
ビートは常にオントップ。
すなわち、ビートの出る瞬間を感じていないと、躍動感のある演奏はできない。
ビートのオントップを捉えるためには、次のような練習が必要。
電子メトロノームの「ピッ」というクリック音は、分解すれば Piiiiiiiiz と鳴っている。
このPの音を捉える練習が大事。
メトロノームと一緒に何かを叩くと、Pの音を捉えるていればメトロノームの音は消える。
これがずれてくると、メトロノームの音が聞こえてくる。
いろんなテンポでPを捉え続ける練習をすること。
バンドのメンバーが、Pで取る人、前の方のiで取る人、後ろの方のiで取る人、zで取る人
とバラバラでは、バンド全体でタイトなリズムになるわけがない。
レイドバック(モタリ気味)して演奏するのは、あくまでリズムをオントップで感じた上での
話しであって、リズム感自体が遅いのは、単なるイモです。
メトロノームを消す練習をしよう。
(CMPの演奏に混じって、実際に田鹿さんが示したビートのトップは、予想以上に早かった。
演奏中に足でカウントを取るが、今まで足を踏んでいたところがトップだったのが、足を踏み
降ろす瞬間がトップ・・・・という感じだった。驚愕!)
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2.二つのリズムを体に流す
CMPのやってる曲には、
とか
といった、8分、16分、3連、乱れ撃ちのフレーズが、普通に出てくる。
さらには変拍子まで混じる。
こんな曲を「はいここは8分、はい16分、はい3連」とその場で数えて吹こうというのは、どだい無理な話し。
そーゆーことをやろうとしてるから、無理矢理演奏してる感じになって、譜面はあってるけど楽しくない音楽になっちゃう。
こうゆう曲でグルーブを出すには、体の中に、常に4ビート系と3連系の両方のリズムが流れていなければ、出来るわけが
ない。
これはラテンだけじゃなくて、ベイシーの曲でも、ミディアムで8分をイーブンに吹くところがあったりする。
その時に、イーブンに切り替えるんじゃなく、常に体の中にシャッフルの3連と、イーブンの両方が流れているから、
自然に演奏できる。
ラテンの人とか黒人って、4っつで演奏していても、常に3連が体にながれているから、へんなナマリというか、
うねりが出てきてカッコいいビートになる。
だから、常に3連を感じながら4っつで演奏するとか、その逆とか、両方できなきゃだめだよ。
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3.とりあえず歩け!(しかもカッコよく!)
体の中に2つのリズムを流すための練習としては、まず歩くこと。
ちゃんとリズムを感じて歩く。
たとえば足が4ビートだったら手で3連を叩きながら歩くとか、さらに逆の手で8分を入れるとか、そんな練習は
どこでもできる。
耳にクリックを突っ込んで、こんなことをやってれば、3日で体に馴染むよ。
みんな本業を持ってる人だろうから、楽器を持ってない時間も活用して練習しなきゃ、上達しないよ。
特に若いうちに体に染み込ませたリズム感は、一生の財産になる。
良いプレイヤーになりたければ、やりなさい。
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4.基本からやってみよう
【正確なタイム感を養うために】
リズムを読むときに、そのリズムを歌ってみることはとても重要。
歌えないものは演奏できないから、タンツクンタンタ〜 というように歌えなければだめ。
それとあわせて、自分のタイム感、ビート感をきちんと持つためには、リズムを歌わないで叩く練習も大事。
口で ワン・ツー・スリー・フォー といいながら複数のリズムを叩く練習をする。
次の譜面で、下の音符を ワン・ツー・スリー・フォー と口で歌いながら、上の音符を叩く。
6連まで行ったら、そこから16分、3連、8分〜と逆に戻ってくる。
メトロノームに合わせてやると、自分の1拍のゆれがわかる。
ただしメトロノームに頼る癖をつけちゃまずから、メトロノームなしの練習も合わせて行うこと。
全体を通じて気持ちの良いグルーブを感じられるまでやる。
【滑らないために】
裏のフレーズが続いたり、シンコペーションがあると、休符が詰まってしまい、演奏が走る。
それは、休符がきちんと歌えていないから。
特にOnの休符が続くと詰まってしまうのは、Onの位置の把握があいまいだからです。
正確にOnの位置を把握するために以下の練習をしましょう。
下の三連符のようにメトロノームのクリックを鳴らして、上の音符を演奏する。
演奏するのはシングルトーンでも、スケールでも、メロディでも、アドリブでも、お好きなもので。
メトロノームを三連の3っつめに置いて演奏するので、Onの位置が正確なら、メトロノームはシンバル
レガートのようにスイングして聞こえる。
特に全休符の時にクリック音がひっくり返らず、ビートを刻み続る感じが得られることが大事。
速いテンポだとイーブンに近くなるので、テンポ 40とか、ゆ〜〜っくりでやると、すごく難しいよ。
これができればタイム感だけでなく、スイング感も格段に向上する。
三連が出来るようになったら、クリックを16分の4っつ目に置くなど、バリエーションを作ってもいいね。
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5.シンコペーション
シンコペーションのフレーズを演奏する時に、ンタッタ〜ッタッタ〜タ、というように、
口で(または頭の中で)歌って演奏するのは、普通にみんながやっていることだが、これだと
小節の頭や、何拍目を演奏しているかを見失いやすい。
フレーズを歌う自分と、ワン・ツー・スリー・フォー、と常にオンを捉えている自分の両方が
いないと客観的に正しいリズムが演奏できなくなるし、他の楽器が違うリズムパターンを演奏
している場合に、噛み合わせがわからなくなってしまう。
「ベースがオンで演奏してるから」とか、「シンバル・レガートを意識すれば」と思っている
としたら、ベースやドラムが違うパターンのオカズを入れたら、一辺で見失ってしまうはず。
だから、他の楽器に頼らずに、常に自分の中に小節や拍の感覚が、正確に流れていなければ、良い
演奏はできない。
下の譜面のシンコペーションパターンを、ワン・ツー・スリー・フォー、とカウントを声に出して
叩く練習をしよう。
下2段は、両手別々と口のカウントで、3っつのパターンを一緒に演奏するから難しいよ。
メトロノームを使って、ゆっくりから、確実にやること。
できるようになったら、メトロノーム無しでもやってみること。
シンコペーションで大事なのは、休符のリズム、休符のビートを感じること。
ンカッ! という時は「カ」にアクセントが来るが、その前の「ン」に沈み込むビートがある。
それを意識しないと正しくシンコペーションを演奏したことにならない。
休符は、「音楽の中で、たまたま音を出してないところ」であって「お休み」じゃない。
休符も唄え!
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6.3連
2拍3連を、なんとな〜く演奏していないか?
2拍3連と、1拍3連の表裏の関係を理解して、2拍3連を演奏する時に、3連の裏を感じることができる?
2と3の関係をちゃんと体に染み込ませておくように。
ティンバレスがよくやる、訛った6連譜みたいなフィルインは、3連の裏から入るフレーズ。
ちゃんと、3連の裏もかんじられるように。
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